「カードを受け取ろうとしたら、ATMに吸い込まれてしまった……」 海外旅行中にそんなトラブルが起きたら、パニックになるのは当然です。でも、動き方さえ知っていれば取り返せる可能性は十分あります。 この記事では、私が実際にペルー・クスコで経験したATMカード吸い込みトラブルをもとに、その場での対処法・銀行への交渉・そして二度と同じ目に遭わないための事前準備まで、まるごと解説します。
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ATMにカードが吸い込まれた——クスコで起きたトラブルの全容
南米旅行中のクスコで、現金を引き出そうとしたらATMにキャッシュカードが吸い込まれてしまいました。
何が起きたのか、時系列で整理するとこうです。
- 銀行内のATMで現金を引き出す
- ATMから現金とカードが一緒に出てくる
- 現金を先にしまっていたところ、カードが自動的にATMの中へ引き戻された
おそらくカード忘れ防止の自動回収機能が作動したのだと思います。カードを取り出した後、一定時間内に本人が受け取らないと機械が吸い込む仕様になっているようです。
「現金を安全にしまってからカードを取ろう」という、正直まっとうな判断が裏目に出るとは……。海外のATM、甘く見てはいけません。

吸い込まれた瞬間、頭の中はフル回転だった
吸い込まれた瞬間、焦りと「信じられない」の往復——それが正直な第一印象です。
ただ問題は、そのすぐ後にマチュピチュ行きのバスに乗らなければならなかったこと。その場で銀行と交渉するか、マチュピチュを諦めるか、それとも一旦見切ってバスに乗るか。数分で判断しなければならない状況でした。
とりあえず、たまたま隣のATMにいた人に、つたないスペイン語で声をかけてみました。
「わからない」と言われました(笑)。
諦めてマチュピチュに行くことにしました。
そしてここからが、旅のおもしろいところ。
後日、クスコ市内を観光していたら、あのATMの横で声をかけた人とマチュピチュ行きのハイキングで偶然再会。最終的にはクスコ観光まで案内してもらうことになり、チャンネルのクスコ動画に映っている場面はそのときのものです。トラブルが縁を生んだ、という話(笑)
カードを取り戻せる?——銀行に行ってわかったこと
マチュピチュから戻った翌日、ATMを管理している銀行の窓口に直接行きました。
結果は——取り戻せませんでした。ただし、重要なことがわかりました!
当日中に行けば取り返せる
銀行のスタッフによると、
- 当日中(その営業日内)に銀行に行けば、担当者がATMを開けてカードを返してくれる
- 翌日以降になると、カードは「別の業者」に引き渡されてしまい、取り戻せなくなる
私が銀行に着いたのは数日後でした。マチュピチュを優先した代償です。
銀行が閉まっている日に起きたら?
「日曜日など銀行の休業日に起きた場合は?」と聞いたところ、翌営業日(月曜日)に行けばOKとのことでした。
カードを止めるのを忘れずに(私は止めてなかった…)
正直に言うと、私はカードを止めるのをすっかり後回しにしてしまいました。幸いお金は抜かれていませんでしたが、本来はカードが戻らないとわかった時点ですぐにカード会社に連絡して利用停止するべきです。銀行スタッフにも「すぐ止めて」と言われました。
カード会社の海外緊急連絡先は、出発前にスマートフォンのメモに保存しておくことを強くおすすめします。
スペイン語で伝えるための緊急フレーズ
クスコの銀行スタッフは英語があまり通じません。現地に住んでいる友人に教えてもらった、銀行窓口で使えるスペイン語フレーズがこちらです。
「Mi tarjeta se quedo en el cajero」 (ミ タルヘタ セ ケド エン エル カヘロ)
直訳:「私のカードがATMに吸い込まれた」
この一文を言えば状況はほぼ伝わります。その後は「いつ起きたか」「どのATMか」などを聞かれるので、Google翻訳を使いながら対応するのが現実的です。
なぜペルー/中南米で「現金」がそんなに重要なのか
日本やヨーロッパと違い、ペルー/中南米はまだまだ現金社会です。
実際に南米を長く旅してみて感じたのは、カード決済がスムーズに使えたのはアルゼンチンとチリの首都くらい。それ以外のほとんどの場所では、現金がないと詰む場面が頻繁にあります。
しかも現金社会の国では、観光地でクレジットカード決済ができたとしても、5〜10%程度上乗せして請求されるケースがあります。現金で払えばその分安くなる、ということです。
さらに——これはアルゼンチンでの話ですが、不景気と給料日が重なったタイミングで、ATMに現金が入っていないという事態が起きました。何台もATMをはしごして、ようやく現金を手にした経験があります。南米では「ATMはあるけど現金がない」という状況も普通に起こりうる、と覚えておいてください。
カードが1枚しかない状態でクスコのATMトラブルが起きていたら、旅自体が詰んでいたかもしれません。
ATMトラブルを防ぐための3つの準備
この経験から、旅行前にやっておくべきことを整理します。どれも現地では手遅れになる準備なので、出発前に必ず済ませてください。
① 海外キャッシングに対応したカードを複数枚持つ
53か国の旅行を終えて出た結論は、「クレカを複数枚持つ、これに尽きる」です。
1枚が使えなくなっても、バックアップがあれば旅は続けられます。エポスカードはVisaの海外キャッシングに対応しており、年会費無料で作れるため、海外旅行の「保険の1枚目」として多くの旅行者に使われています。
② 海外旅行保険——クレカ付帯では補償されないリスクがある
ATMトラブルで現金が手元になくなり、緊急の宿代や交通費が必要になることがあります。また、クスコは標高3,400m。高山病による体調不良は決して珍しくありません。
クレカ付帯保険だけでは補償範囲が限られる場合があるため、南米旅行前に単独の海外旅行保険への加入は安い買い物かもしれません。(人に寄ります)
③ eSIMを事前に購入しておく——現地SIMより圧倒的に楽
ATMトラブルのとき、真っ先に助けになったのがスマートフォンのデータ通信です。Google翻訳、銀行の場所の検索、カード会社への連絡——すべてネット接続が前提です。
ペルーで現地SIMを調達するのは難しくありませんが、空港到着直後から使えるeSIMを事前に購入しておく方が圧倒的に安心です。
南米でATMを使うときの安全のポイント
最後に、ペルー(南米全般)でATMを安全に使うためのポイントをまとめます。
場所の選び方
- 銀行の建物内にあるATMを使う。路上・コンビニのATMはスキミング被害やひったくりのリスクが高い
- 現金を引き出した直後は特に周囲に注意する
操作時の注意
- 現金が出たら、カードを先に取って財布にしまってから現金をしまう
- 私の失敗の逆をやればOKです
トラブル発生後の対応フロー
- その日のうちに、そのATMを管理している銀行の窓口へ行く
- 「Mi tarjeta se quedo en el cajero」と伝える
- いつ・どのATMで起きたかを伝える(Google翻訳活用)
- 当日中に行けなかった場合はすぐカードを止める(カード会社の海外緊急連絡先に電話)
- 翌営業日に同じ手順で窓口へ
まとめ——「知っているか知らないか」で旅は大きく変わる
ATMにカードが吸い込まれるというトラブルは、何も特別なことをしたから起きたわけではありません。「現金を先にしまった」という安全意識の高い行動が、結果としてトラブルを招いたというのが実態です。
ただ、知っていれば当日中に取り返せる。知らなければ翌日には手遅れになる。
そして個人的な経験から言えば、想定外のトラブルが縁になって旅が豊かになることもある——あの日ATMの横で声をかけた人と、まさかマチュピチュで再会するとは思いませんでした。
旅の楽しさを守るためにも、準備だけはしっかりして出かけてください。
旅立つ前に済ませておきたいこと(チェックリスト)
- 海外キャッシング対応のカードを2枚以上準備
- 海外旅行保険に加入
- ペルー対応eSIMを購入
- カード会社の海外緊急連絡先をスマートフォンのメモに保存
- 現地通貨(ソル)を多めに用意する計画を立てる

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